つい先日、高田馬場駅構内にある、【いろり庵きらく】という立ち食い蕎麦やで食事をした。9時50分で、エスパス高田馬場店に行く予定までに時間が余っていたからだ。店内に入ってみると、平日にも関わらず大盛況。
12月にもなると寒いので、体が温まるものを食べたくなるのかな?そんな事を思いながら、かけ蕎麦と明太子ごはんのセット(440円)が出来上がったようで、取りに行った。
店は狭く、立って食べる場所しか空いてなく、仕方なしに本当に立ったまま食べたが、味の方は可もなく不可もなく。出汁の味がするわけでもなく、天かすが乗っていたが、それの味がするわけでもなく、正直美味しいとは感じることなく食事を終えた。
1杯400円程度の値段だ。駅構内にあるので、この場所の賃料、人件費、原価なんてことを考えたら、1杯の原価なんかもしれている。美味しいものが出てくるわけがない。
とそう思っていたが、自分の左端にいる人は、自分よりも前から食事をしていたにも関わららず、最後にドンブリの汁をごくごくと飲み干していたし、右隣の人は、「うめぇ、うめぇ」と小声で言いながら、また本気でそう感じながら食べているんだというかのように見え、正直びっくりした。
自分の味覚が1段上にあるとかそういうことを言いたいわけではないが、こういう物を食べて美味しいと本気で感じる人がいるんだということに驚いた。
自分は立ち食いソバはあまり積極的には食べたくない。それは味もあるが、店内にいる人達のみすぼらしさもある。
皆乞食かと疑われてもおかしくないような服装をしている。
また汁を飲み干しているような人を見ると、「今日の食事はこれ1食。後は空き缶を拾うだけ。寝場所は公園」と本当にそんな人なんじゃないかと疑いたくなってしまう。
なんか店内にいる人を見ると、自然と涙が浮かんでくる。そんな気持ちになってしまうからだ。
因みに以前、富士そばという立ち食い蕎麦屋で食べた際も同じような印象をもった。
多分自分には立ち食い蕎麦というか、その中にいる人が合わないんだと思うというのが最近になりわかったような気がする。
寒空の中、立って飯を食べる。こんな生活はあまりしたくないなと思った。