8月29日からのドル円相場展望だが、結論から言うと【様子見】を推奨する。
理由は9月下旬に発表されるFOMC(金利)が近く、ドル円が神経質になっているからだ。
来週は金曜日に発表を予定している米雇用統計の値に大きく反応する可能性が高いと思うし、それ以外の指標でも反応する可能性があると思う。また来週は金利に対する要人発言も出るだろうと思う。そしてこの要人発言というのが中々厄介なもので、指標の結果とは真逆の発言をしたりすると、要人発言の方で、指標の結果で下落していたものが発言により上昇してしまうなど、トリッキーな動きになりかねない。
また指標の結果や、要人がどんな発言をするかという点については、今は全く予測不可能な状態にある。直近2カ月程度の期間に発表された経済指標を見ても、ばらつきがあるためだ。
おそらくパウエル議長も、こんな状況なので、来週の雇用統計度、再来週の物価指数をみるまでは明確な判断ができない関係で、先週金曜日の発表では、経済指標をにらんで金利を決めると発言したんだと思う。
まあ平たく言うと、アメリカの経済に詳しいパウエル議長でも、今のアメリカの現状に対し、正確に把握することができず、来月下旬に発表を控えている金利について、これから発表される経済指標の結果を見てからでないと分からないと言っているわけで、それを他国の人が予想するのは非常に困難なのではと思うからである。
ただどうしてもやりたいという人は、金曜日の雇用統計前をはずすとか(発表前はノーポジで迎える)、週前半の限られた時間帯だけ取引をするなど、比較的動かなそうな時間を想定し、その中で少しだけ取引するのが良いのかと思う。
今週は雇用が注目されているが、その先の9月2週目の物価の指標も注目されている。どちらも指標の結果次第というところだろう。
それとウクライナ情勢だが、ロシアが大規模な攻勢をかけるのではないかという噂が先週に流れたが、一応何もしないで終えてはいるが、直近のニュースではベラルーシが核を搭載できる飛行機を用意したとか、ウクライナにある原発にミサイルが投下され、屋根が燃えているという報道があった。
今ロシアはどちらかというと劣勢に立たされているようであるが、このままではメンツが保てず何か動くのではという憶測が流れていて、それが明日からの相場に影響を与える可能性も否定できない。
そしてこれも予測できない事項だ。そういう意味では様子を見ているのが正直賢明な判断か!?若しくはそういう事態を想定し、もし事が発生した場合はこっちに動く可能性が高いだろうと、何円か離れた場所に利食いを置き、気長に待っているというのも1つのやり方ではないかと思う。
ちょっとまどろっこしい結論だが、今の相場環境は上記のような感じだ。どんな経済指標の結果が出るかが非常に読みにくい。なのでどっちに動くのかが予想しにくいという状況だ。なので大半の人は、一応上値は年初来高値の139.393。下値は経済指標の内容や、パウエルの判断次第だが、下がっても131円台は堅いと判断し、想定内ならこの範囲内をうろうろするのではないかという感じで取引をし、指標前には手じまっているんじゃないかと思う。
もう少し踏み込みたいのだが、この程度になってしまう。