東京は夏。
気温は35度オーバー
熱中症で倒れたなんてニュースが流れているが、本当に倒れてもおかしくないぐらい暑い。
特に都会はアスファルトばっかりなんで、黒い部分が熱を吸収しているのだろうか、歩いていると非常に暑いと感じてしまう。
ということで、自分は熱中症になるわけにもいかないので、とりあえずパチンコ店に避難。
高円寺にある、ガラッガラのパチンコ店で、マイジャグ4を掘る。
全台低設定だったと気づくのは大体4から5台打った後。
金が無いから節約し、珍しく6千円程度やられ、少し考える。
このままだと負けだが、打つ台も無い。
でも結局止められず、最初に打っていたマイジャグに座る。子役が足りず見切った台だが、そんな台でも必死さは伝わるのであろう。
必死になって叩いたら、何とかBIGが2連して、珍しくメダルを流した。
景品は7,500円。1,500円しか勝っていないが、久しぶりの勝ちなので不足はない。とにかく嬉しかった。
両替所に行こうとすると、目の前には大きなダンプカー
ダンプカーの脇を通って交換所に行こうとすると、突然ひかげから、黒人のような人が出てきた
交通誘導一筋みたいな人で、日本人だったがこんな感じで顔が真っ黒だった。
たぶんサボっていたのだろう。バツが悪そうに、どうぞどうぞと誘導棒を持って誘導してくれる。
「調子の良い野郎だ」と思いながら、言われて悪い気分では無い。勝ったこともあり、王様のように堂々と通った。
無事に景品交換を終え、7,500円を手にして戻ろうとすると、その黒人が、何やら自分に話しかけてきた
あの店でるの?
何だいきなり?
でも暑い中かわいそうだから教えてやるか
パチンコは全然回らない
パチスロは全台設定1だよ
と正直に答えてしまったのだが、ここでしまったと思った。
炎天下の中、やりたくも無い仕事をしていた人に対し、何と夢の無い言葉を言ってしまったのだろうか?
それが仮に事実だとしても、自分の思いやりの無さにちょっと後悔していた。もしかしたらパチンコが死ぬほど好きなのかも知れない。だからこんな仕事をしているのかも知れないとも想像した。
ただ自分はあまり関わりたく無かったので、上記の言葉を言った後、すでに歩いていたのだが、後ろから大きな声が飛んできた。
黒人からだった
おめでとうございまーす
だって。
自分が換金したから、勝ったと思ったのだろう。
その能天気なコメントと、本気で言っているだろうと思えるそのコメントに、なんだか心の底から安心感を覚えた。
こういう人は悪くない。
そして非常に前向きである。
その理由は、肉体労働をしているから。
多分だが、あまり勉強しないで、尚且つ体ばかり動かしている人というのは、大体が前向きで明るい人なのであろう。
そしてくよくよと考えないし、現実の事もあまり考えないのである。
脳みそにあまり色んな事をつめこまない方が良い。むしろ脳みそが空っぽのほうが、考えることが少なくて楽だ。そんな事を思いました。
人間は、食う・寝る・やる。ぐらいが一番楽なのかもしれません。