今までのパチンコ屋通いの総決算として、パチンコ店で見かけた色んな生き物(人間)について紹介しています。今回は今年の夏の出来事では無く、昨年の冬ぐらいに見た生き物です。
興味ある方はご確認願います。
涙を見せないようにしながら打つ客
荻窪駅の北口に、OPAというパチンコ店がある。
お世辞にも出しているとは言えない店。スロットは低設定ばかり。驚くのはAタイプにも1台も高設定が無い点。夕方に店に行って履歴を見ると、とりあえず打てる台なんか1台も無いといえる状態なんだが、それでも客つきが6割以上という、設定の割には大盛況の店。
誰が打っているのかというと、その殆どが老人。
おそらくだけど、打っている老人は、台の知識など皆無なんだろうと思う。前に出たその記憶だけを頼りに、低設定だとしてもその意味が分からず、いつか前と同じように出ると、ガンガンと金を突っ込む、そんな人達しか打っていなかった。
ここでは毎日のように老人が搾取されている、そんな状況が繰り返されている店。はっきり言って胸が痛い。そんな状況を尻目に1階のパチンココーナーに向かう。
パチスロは出さない訳だから、パチンコは出すのかというと、こういう店はパチンコも出さない。
パチンココーナーも、下のスロットコーナーと同様、老人しかいない。
でも、そのまま店を出るのは物足りないので、とりあえず空いていた角台の海物語に座る。1千円で、13回転程度。馬鹿馬鹿しくなるような釘調整に、2千円打ったところで帰ろうとしていたところ、ふと数台先に、変な格好をした人物が打っているのに気がついた。
着ているトレーナーを頭からかぶるようにして打っている小さい男性。
旗から見ると明らかに異様な光景。
回転数を見ると、760回転近くを表していた。
おそらくだけど、その1台を、0回転からずーっと打ち続けているのであろう。
自分の視線に気がついたのか、こちらをちょっと向いた。
顔を見ると、メガネをかけた推定62歳の高齢者。子顔の男性だった。
顔を見ると、眼鏡越しからうっすらと涙が浮かんでいた。
「何で当たらないんだ?おかしいぞ!これでは金がなくなっちゃうぞ」とそんな事を思っているような感じに見えた。
サラ金から逃れる為に被っているのかと最初は思っていたが、おそらく想像以上にはまっている事態に対し、また想像以上にお金を使ってしまっていることに対し、現実逃避で被っていたんだと思う。これが夢であって欲しい、そんな願望すら読み取ることが出来た。
またただならぬ悲壮感が漂っていたので、おそらくだけど、最後のお金での勝負だったんだと思う。困惑した表情からしても、そのように感じ取ることが出来た。
※この写真は別の人ですが、実在する人間です。
それを見た自分は正直胸を打たれた。胸が痛くなりました。はまっている姿があまりにも可愛そうだったのと、後ろから見てるだけで、悲しい感じが伝わってきたので。
自分も負けている時は凹むこともあるけど、ここまで凹んでいる人を見たのは後にも先にもこの人だけです。
結局見ていることも出来ず、近くに居るとハイエナと間違えられるのも更に可愛そうという気持ちもあり、何故か自分も泣きたくなりながら店を退店しました。
ああいう風になってはいけないと思いながら。
※多分ですが、なけなしの金を、もしかしたら全財産を握り締めて、勝てる気まんまんで海物語を打ったけど、想像以上の回転数のハマリをくらい、精神崩壊、人生崩壊、お先真っ暗となりかけているように見えました。ギャンブルに全てを賭けるのはヤバイ。そんな事を本能的に察し、珍しくああはなりたくないという気持ちになり、すぐに退店したのを覚えています。
よってその後彼が当たったのか?それともお金が尽きて当てられず帰ったのかは分かりませんが、その日を境に、彼がこのパチンコ屋で打っているのを見かけることはありませんでした。
きっと最後の勝負は残念な結果になってしまったんだと思います。(パチンコというのは、本当にどれだけはまるか分かりません。確率1/300の台でも、1500回転以上はまっている台を見ることも良くあります。天井は青天井。もう本当に運任せの遊びです。その事を理解せず、当たるだろうと安易な気持ちで勝負すると、大体はまり、こんな筈ではなかったということになります)
パチンコについては、玉が入ったタイミングで抽選します。よって当たりを祈るしかない。自分の力ではどうにもならない。
その点パチスロというのは自分が叩いたタイミングで抽選をします。
どうせ打つならパチスロ。この時から更にパチンコを打たなくなったような気がします。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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