9月25日(金)荻窪駅北口すぐの場所にある富士そばに入店した。
オーパと言うパチンコ店でパチンコする為に来たのだが、最寄り駅に着いたのが9時30分。10時の開店迄はまだ時間がある。

喫茶店か飯か?
ドトールでも300円位
富士そばも同じぐらい。
だったら富士そばがお得だろう!
カロリーとかは考えず、2時間前に朝飯を食べているのに、お得と言う考えだけで富士そばの前に着いた。
券売機で朝蕎麦のボタンを探していると、初めて見る、カレーそばセット(400円)なるものを発見しボタンを押した。

富士蕎麦は、かけそばが310円。
カレーとかけそばがセットで400円なら、
カレーが90円という事になる。
これは安いんじゃないか?
そんな考えで、初めてカレーそばセットを注文してみた。(多分朝10時までの限定セット)

冷たい蕎麦、カレー、温泉卵、ホウレン草のおひたしがついて400円。
カレーはレトルトカレーじゃないかと思えるぐらい、レトルトカレーの味がした。と言うか間違いなくレトルトカレーだと思う。ボンカレーを水で薄めたような味。
炊き上がってから3時間以上は経過している。もしかしたら客の残飯かもと思えるぐらい水分も無く、味もしない米とカレー。美味いハズが無い。またそれ以外の食べ物に特筆すべき点なし。
さほど腹は減って無かった事もあり、機械のように口に入れる作業をこなす。
食べ終えたのが9時51分。外は雨。店は歩いて2分なので後数分、富士そばで休ませてもらう事にした。
何の気無しに店内を見ると、目に入って来たのはモヒカン刈りの客。

その近くには髪の色を緑色に染めた、モヒカンとは関係ないが、似たような、頭だけ派手なオバハンが座っていた。
多分水商売か何かだろうと思う。
それ以外の客は、theブルーカラーみたいな人や、頭がハゲ上がった、絵に書いたようなサラリーマンと、パチンコ屋にもいないような人しか居なかった。
美味しい料理を期待し、美味しそうに食べている人はおらず、この時間帯に開いている店はここだけ。仕方なしに皆無表情に橋を動かして食べている。そんな人たちばかり。
また明日も同じことを繰り返し、下手したらこのままずーっと仕事→富士蕎麦→家→仕事と繰り返すことになるんだろうというのが何故か頭に浮かぶ。
何かの部品。歯車のような仕事をこなし、帰宅途中に安い蕎麦を食べる。それを日々繰り返す。
そんな蟻地獄から抜け出せない。社会の縮図、吹き溜まり。
食べている人たちの悲しそうな表情を見ても、そんな風な印象しか持てない。
これが自分が富士蕎麦で悲しいと感じる理由。
思い返してみると、昔勤務していた会社がそうだった。
働いている人たちは皆死んだ魚のような眼をしていた。本当に心の底から笑っている人は皆無。皆今の業務に疑問を感じ、将来に不安を抱えながら生きている。そんな集団に見えた。
それと同じ空気をどこの富士蕎麦でも感じる。
明日の希望を見いだせない人達。
あくまで想像でしか無いが、これがあるが故に富士そばで食べると悲しくなるんだと思う。
それに比べると、パチンコはまだマシだ。
開店前は期待を胸に、殆どの人の目が輝いている。

またその日に負けたとしても、明日への希望は失わず、明日も朝から目を輝かせて並ぶ。
ある意味馬鹿にしか見えないが、希望が胸にある人の方が魅力的な気がすると個人的には思う。